古くからのお客さんの紹介で仕事を休んで来店されたAさん。
看護師のAさんは働き者のアラフォー女子で学生時代はスキーの選手だったそうで現在はバレーボールを楽しんでいるそうです。
学生時代には無茶をして腰と首のヘルニアを患ったそうで現在はバレーボールで偶に腰を傷めるそうです。
古傷の腰に有る4番と5番の腰骨の写真を撮ると本当かどうかは分かりませんが神経が少し飛び出しているらしくそれが偶に悪さをするそうでした。
車の乗り降りを始め日常の生活が左の腰痛で悲鳴を上げてブロック注射を先日打ってもらったそうでした。
しかしながら翌日には期待したほどの効果が得られずに前屈みでびっこを引いて歩くほどで仕事が出来ません。
我慢の限界に近い状態で響hibikiに来店した時もお顔は引きつり椅子にも真面に座れない状態でした。
少しばかりお話を伺いながらその座った状態で足裏から太ももまでの状態を探りました。
取り合えず腰の反射区を押して行くと徐々に起立が出来る様になって来たので序でに前屈をしてもらいました。
前屈は流石に痛みが腰に走るのでゆっくりとベッドでうつ伏せになってもらい施術を始めました。
仕事や休日等の世間話をしていくと職場のストレスが多くメンタルヘルスにも悪影響が出始めている感じが伺えました。
Aさんの身体の粗探しをしながら施術を進めて行くと痛みの出てくる場所の特定が出来ました。
其処は左のお尻の筋肉の中から出て脚に伸びる座骨神経の辺りでした。
場所の特定が出来た所で震源地は何処かと更に粗探しを進めると左の脚の脛に当たりました。
松尾芭蕉がお灸を据えた所でもある足の三里のツボの少しずれた所から始まり脛の踝までの線でした。
正確には陽陵泉と懸鐘と言う胆の経絡に属するツボと経絡でした。
左腰痛の場所が左のお尻に有る座骨神経が出てくる梨状筋で傷みを発している震源地を左脚の脛と断定しました。
左の脛が悪さをして腰に痛みを放散させているのでした。
腰痛なのに何で脚の脛なのかは長年の経験則で全ての腰痛持ちの方には適当ではありません。
うつ伏せ状態のAさんの肩から脚を傷みが引く操作を進めてゆっくりと起き上がり傷みの度合いや状態を伺うと痛みが先ほどに比べて半分以下までに治まってきました。
後半は仰向けでこめかみを始め引きつっているお顔を緩めてみました。
ストレス過多で左の腰痛や仕事を始めメンタルヘルスにまで悪影響が出始めている状態です。
ストレスのイライラが加速すると肝胆の気を侵し始める事は東洋医学の基本です。
肝と胆は陰と陽の関係で男と女・水と油の関係で中庸が望ましいのです。
これを乗り越えて更に加速すると心臓に悪影響が出始めます。
Aさんの本当の腰痛の原因は職場のストレスだったのです。
肝胆を傷めると血圧が上がりイライラが加速し肝陽上行が更に加速して脳卒中や心筋梗塞などに繋がる恐れが大です。
アラフォー女子Aさんの身体は年齢的社会的にもストレスが溜まりやすくイライラが続き肝胆の胆の気を侵している状態でした。
結果として胆の経絡が走行しているこめかみまで侵されているのでお顔の表情が引きつっていたことになります。
胆の経絡はこめかみから脚の薬指まで繋がっています。
仰向けの状態で腰痛の痛みが出るお尻の梨状筋周辺の傷みが和らぐように手当をして十分に脚や腰そしてお尻までも伸ばし回せる状態までストレッチを施してみました。
先日ブロック注射を打ったであろう腰椎の4番5番辺りの痛みはストレッチをすると多出て来ます。
今回はAさんの学生時代の腰や首のヘルニアそしてストレス等を考えて施術を施しました。
ほんの1時間前の状態とは全く別人の様に足腰や前屈が動かせ出来る迄に回復をしたAさんのお顔はピンク色に血色が良くなり笑顔が戻りました。
ブロック注射を打ってもストレス回避する事は出来ないので腰痛の本当の原因はストレスから始まっている事を再度説明をしてコーピング等のストレス回避や休息を上手に摂る事をお話しました。